2009. 7. 1(水)、本日は
映画サービスデーなので、有楽町駅近くの「丸の内TOEI」1Fにて、「剣岳 点の記」(木村大作監督)を観て来ました。10時開始の回で、30分前に着きましたが、この映画館、初回から座席指定なのですね(本当に久しぶりに行ったのですが、その大昔に入った時は、勿論、全席自由でした)。観客の数は、当初はあれと思うような少なさでしたが、上映開始時にはほぼ座席の約7割が埋まりました。ということで、勿論、まあまあの座席に座ることができました。

さて、感想ですが、傑作です!! 少なくとも、私が今年観た映画の中では最高のものだと思います。最初の部分こそ、そのゆるさに、この映画、大丈夫なのかと思いましたが、その後に北アルプスの場面が出ると共に、それは消え、雄大な山の景色の中の悠然とした流れに引きこまれて行きました。あ、勿論、原作の「新田次郎:剣岳 点の記」は読んでいますが、これと同じ位の素晴らしさだと思います。このように、映画も小説も同じくらい素晴らしいというのは稀なことですが、この映画は珍しくも原作の小説の水準に達していると思います。ですから、5段階評価でAです。
ともかく、あの立山連峰の雄大さ、その中の人間の小ささ。そして、この映画、今、流行のコンピュータ・グラフィックを使わず、全て実写だそうで、よくぞ、あのようなところに登山家ではない素人の役者さん達を登らせたものだと感心しました。私ではあのような岩場はとても登れないですね。また、雪が積もった尾根づたいの場面、雪庇がよく見える所を歩いていましたし。写した方も勿論ですが、俳優さんたちの根性には脱帽です。特に、素晴らしい演技だったのが案内人の宇治長次郎役の役者さんで、また、測量士の柴崎芳太郎役の役者さんも、その頼りなさそうな容貌が、実在感を与えていました。
それにしても、思ったことは、軍隊の幹部の連中の無責任さです。ああ言う伝統があったからこそ、日本は太平洋戦争に突入して、負けてしまったのですね。どのような山か、全く知らないのに、偉そうにその山に登れと命令し、それを登ると、今度は、「何も無かったことにする」と言うのでは、あまりの無責任さにあんぐりしました。まあ、考えてみると、今でもこの伝統は続いていて、今でも、会社の上層部はそうですからね。
また、この主人公の測量士さん、ロリコンだったのでしょうか。宮崎あおいが演じるあの新妻、あまり若すぎと言うか幼すぎです。

後、剣岳に登る場面、なんだか、あまりに簡単に頂上に着いてしまったような気がします。この部分、もう少し、盛り上げないと、映画的では無いと思います。いくら、登る目的が測量のためと言うのであっても、あの部分、盛り上がらないと、映画を観た気分にならないと思います。それにしても、最後の岩場を登る場面、全員、ザイルで体を結び合っていましたが、もし、1人落ちたら全員ひきづられて落ちてしまうと思います。あの場面は、ザイルをしないのが正解だと思います。それと、室堂や立山の場面、いくら山岳信仰の所と言っても、あまりに人が多いような気がしました。まあ、時代劇でも同様なのですが、実際はもっと少ないのではと思います。
また、背景に流れている音楽は全てクラシック音楽で、メインが「ビバルディ:四季」からの曲でしたが、感動的な場面では「ヘンデル:ハープシコード組曲第2番」より「サラバンド」の荘重な感じがよく合っていました。これ以外に、「バッハ:幻想曲とフーガ ト短調」、「マルチェッロ:オーボエ協奏曲」より「第2楽章」、「アルビノーニ:アダージョ」等もうまい使い方でしたし。
と言うことで、結論としては、山好きな人は勿論、映画に興味ある人、みんなに観て欲しい映画だと思います。
matsumo(
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posted by matsumo at 19:19| 東京

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